雪が厳しい地域では必須の除雪機。
しかし、さまざまなメーカーから販売され、どれを買えばいいか悩んでしまう人も多いでしょう。
どのメーカーの製品も魅力的ですが、なかには買ってはいけない除雪機もあります。
そこで本記事では、買ってはいけない除雪機や逆におすすめの除雪機を、実際に使用したユーザーの感想とともに紹介します。
買ってはいけない除雪機の特徴
買ってはいけない除雪機には、いくつかの特徴があります。
除雪機を購入する際は、以下の特徴に当てはまるものを避けましょう。
中古
除雪機は長く使っていると、故障の可能性が高くなります。
そのため中古で購入すると、動かなくなるリスクがあります。
また、前の持ち主の使い方や使用年数によっては、耐久性が低くなっている可能性も高いです。
毎日使用する場合、故障リスクや修理費用を考え、新品を購入したほうがいいでしょう。
新品の除雪機は、除雪できる雪の高さによって金額が変わります。
除雪したい場所次第では、新品でも金額を抑えられるかもしれません。
電気・バッテリー式
除雪機の動力には4種類あります。
動力 | メリット | デメリット |
---|---|---|
電気式(バッテリー式) | ・軽い ・操作しやすい ・メンテナンスがほぼ必要ない | ・パワーが弱い ・毎回充電が欠かせない ・コードの届く範囲しか使用できない |
エンジン式(ガソリン) | ・操作しやすい ・パワーが落ちない ・値段が安い | ・メンテナンスが欠かせない ・燃費が悪い |
エンジン式(ディーゼル) | ・ガソリンよりもパワーが強い ・ガソリンより燃費がいい | ・ガソリンと比べて値段が高い ・音が大きい ・操作しにくい |
ハイブリッド式 | ・パワーが強い ・燃費がいい | ・値段が高い ・メンテナンスが欠かせない |
電気式やバッテリー式の除雪機は軽く、操作性が高いです。
しかし、寒い地域ではバッテリー内の化学反応が起きにくく、すぐにパワーが落ちてしまう可能性があります。
また、使用時には延長コードや充電が必要なため、手間だと感じる人も多いでしょう。
毎日雪が何cmも積もる地域では、使用中にパワーの落ちないエンジン式の除雪機がおすすめです。
逆に「1週間に数回サッと使うだけでいい」場合は、電気式やバッテリー式の除雪機でもいいでしょう。
左右独立型のハンドル
除雪機のハンドルには一体型と独立型があります。
一体型はハンドルがつながっていて両手で押せますが、独立型は左右のハンドルをバラバラに操作する必要があります。
除雪機に慣れている人は、独立型の方が作業しやすく効率的です。
しかし、独立型のハンドルは、左右の手を別々に動かす必要があるため、操作が難しいです。
そのため、除雪機に慣れていない人は、独立型ハンドルだと効率が悪くなります。
一体型は、ハンドルがつながっていて両手で押せるため、腕が疲れにくいメリットもあります。
除雪機を初めて購入する人は、ハンドルのつながっている一体型がおすすめです。
買ってはいけない除雪機のメーカーってあるの?
買ってはいけない除雪機のメーカーはあるのでしょうか。
ここでは以下4つのメーカーを口コミとともに紹介します。
ヤマハの除雪機はどう?
ヤマハの特徴は「ジェットシューター」という目詰まりを減らす独自機能です。
また、雪の滑りを良くする「超高分子量ポリエチレン成形板」を、雪を飛ばすシューターの内部に採用しています。
そのため、どのような雪質でも詰まることなく遠くへ飛ばせます。
ヤマハの除雪機は青いことで有名ですが、実は1980年までは黄色い除雪機も販売していました。
しかし1982年、本格的に除雪機市場へ乗り込むとともに、機体を青で統一しました。
なぜ青なのかは諸説ありますが、ヤマハの伝統的な色(バイクや発電機などの色)に合わせているからだといわれています。
ホンダの除雪機はどう?
ホンダの除雪機には「クロスオーガ機構」が搭載されています。
クロスオーガ機構とは、2種類の逆回転する刃を搭載した構造です。
雪をかく部分に、本体の浮き上がりを防止する刃と、雪に食い込ませる刃の両方を搭載しています。
雪に食い込む刃だけでは、硬い雪にぶつかったときに本体が浮き上がり、うまく除雪できません。
クロスオーガ機構なら、固い雪でも本体が浮き上がらず、除雪することが可能です。
ヤマハの青い機体とはちがい、ホンダは真っ赤な機体が特徴です。
ハイガーの除雪機はどう?
ハイガーの製品は、中国製でリーズナブルなのが特徴です。
国産ではないのが気がかりな人も多いと思いますが、ハイガーはアフターフォローが充実しています。
全国に修理店が54店舗もあり、いつでも修理可能です。
また、幅広いラインアップが用意され、電気式もエンジン式も選べます。
初めて除雪機を購入する人や、あまりお金をかけたくない人におすすめです。
ヤンマーの除雪機はどう?
農業機械のメーカーとして有名なヤンマーも、除雪機を販売しています。
ヤンマーの除雪機には、農業機械の技術を使った「デッドマンクラッチ」が採用されています。
レバーを握れば動き、離せば止まる簡単な構造なため、横転時に暴走する心配もありません。
ちなみに農業機械では、田んぼや畑を耕すための「YK750SPシリーズ」にデッドマンクラッチを採用しています。
「小型・中型・大型」とラインアップが豊富なため、自分の地域に合わせた選び方ができます。
除雪機を買って失敗したエピソード
当サイトで募集して集まった除雪機の失敗エピソードを紹介します。
ビップカーズエンタープライズ「電動スノーショベル323E」
軽量で非常に扱いやすいのですが、パワーも足りなくて少しの雪ならともかく多く降った雪を除雪するには不向きでした。また、雪が硬めだと上手く除雪できないです。
ハイガー産業「除雪機(バッテリー+充電式セット)」
バッテリー式のは、気温が下がると能力低下するため、非力、使用時間が短い。エンジン式の方が寒さに関係なく、馬力が強いので、エンジン式の方を薦めます。バッテリー式は薦めません。
HONDA「小型除雪機」
小型ではありますが、やはりそれなりの重量があり、気軽に使えるものではありませんでした。
HXRHDX「除雪機家庭スコップ」
操作性が悪く重たいのもあって雪かきがしづらく、ちょっと良くなかったなと思いました。
LitheLi「小型除雪機」
元々除雪機を探していて、値段も安かったことからお試しで小さいサイズを選び購入しました。実際使ってみて、そこまで雪国ではないのですが、20cmほどの雪でも機械の内部で詰まってしまってうまく作動しませんでした。
除雪機を買うなら逆にどれがいい?
ここからはおすすめの除雪機として、以下4つの商品を紹介します。
商品名 | メーカー | 価格 | 駆動方式 | ハンドル | 重さ |
---|---|---|---|---|---|
小型除雪機 スノーブロワ MSB18 | ワキタ | 92,812円 | エンジン式(ガソリン) | 一体型 | 26kg |
HG-K1650 | ハイガー | 28,200円 | 電気式 | 一体型 | 16kg |
YSF860B | ヤマハ | 522,500円 | エンジン式(ガソリン) | 分離型 | 160kg |
小型除雪機 HSS760n2(J) | ホンダ | 393,800円 | エンジン式 | 分離型 | 105kg |
ワキタ「小型除雪機 スノーブロワ MSB18」
「スノーブロワ MSB18」は、足元にあるフットペダルで、雪かき部分の高さを調節できます。
そのため、あらゆる高さの雪を簡単に除雪することが可能です。
また、レバー部分で電源やライト、雪を排出するシューターの操作が行えます。
グリップ部分に内蔵されたヒーターも、冬場の作業では嬉しい機能です。
ハンドルは一体型なので、除雪機に慣れていない人でも操作しやすいでしょう。
ただ本体が小型であるため、大型の除雪機よりパワーが出ない点に注意が必要です。
ハイガー「HG-K1650」
本体をコンパクトに折り畳めるハイガーの「HG-K1650」。
電気式である「HG-K1650」は、延長コードの準備が別途必要です。
延長コードの接続は面倒ですが、充電する手間がなく、使いたいときにすぐ使えるのはメリットでしょう。
本体が小型なので、固まった雪や溶けかけの雪よりは、新雪の除雪に向いています。
新雪は軽く、馬力が小さくても除雪できるためです。
女性が指1本で押せるほどの軽さで、家族全員が使いやすい除雪機です。
また、手元のハンドルでシューターの位置を変えられます。
そのため、雪の排出場所を自由に変えられ、快適に除雪を行えます。
ヤマハ「YSF860B」
「YSF860B」は1台で2役をこなす除雪機です。
ブレードの位置を変えることで、除雪と雪の排出が可能です。
ブレードを下げれば雪を一気に集められ、ブレードを上げれば雪を吸い出しシューターから排出できます。
最大53cmもの雪を除雪できるため、大雪が降った日でも安心して作業できるでしょう。
静音設計により、従来の3分の1の運転音を実現しています。
エンジン式ですが、すぐれた防音効果があるため、朝の除雪でも近所迷惑になりません。
ホンダ「小型除雪機 HSS760n2(J)」
除雪できる高さが最大61cmで、雪が高く積もる地域でも安心して利用できる「HSS760n2(J)」。
操作レバーひとつで前進・後退が可能です。
無段階変速であるため、速度を思うように操ることができ、操作性の高さも魅力的です。
雪の深さに合わせて除雪部分の高さを変えられ、本体をいちいち持ち上げる必要がありません。
高さ調節はガス圧アシスト付きで、軽い力で動かせるのもメリットです。
また、エンジンの熱を利用することで、吸込口が凍るのを防いでくれます。
豊富なオプション装備を揃えることで、より快適に除雪することも可能です。
除雪機に関するよくある質問
除雪機を購入する際は、以下3つの質問をおさえておきましょう。
カインズやコメリで除雪機を買ってもいい?
安さを重視するなら、ネットでの購入がおすすめです。
しかし、ネット購入だと実際のサイズや適した雪質がわかりにくく、購入後に後悔するリスクもあります。
カインズやコメリなどのホームセンターなら、実際に商品を見ながら購入できます。
そのため、住んでいる地域に適した商品を買いやすいです。
また、必要に応じて店員さんに相談できるのも、大きなメリットです。
カインズやコメリ以外でも、近くにホームセンターがある人は除雪機を探してみてもいいかもしれません。
ホンダハイブリッド式除雪機のデメリットは?
ホンダにはハイブリッド式の除雪機があり、現在はホンダでしか取り扱っていません。
ハイブリッド式は、モーターとエンジンの両方を利用して動かします。
走行にはモーターを使い、除雪にはエンジンを使います。
すべての作業を1つのパワーで行わないため、エネルギー効率が高いです。
ただハイブリッド式は、他の除雪機と比べ、高額になるのがデメリットでしょう。
一方、お金に余裕がある人には、大きなメリットがある除雪機です。
除雪機のレンタルはどう?
おすすめの人 | おすすめしない人 | |
---|---|---|
購入 | 毎日使う人 | 50万円以上の除雪機でないと除雪できない人 |
レンタル | 除雪機を時々しか使わない人 | 低価格帯の除雪機でも除雪できる人 |
雪があまり降らず、除雪機をときどきしか使わないならレンタルがおすすめです。
毎日のように除雪機を使う場合、購入かレンタルかは商品の値段によって決めましょう。
除雪機のレンタルは、1日数千円〜数万円まで業者や機械のグレードによってピンきりです。
そのため、除雪したい場所に合った除雪機を安く購入できるなら、購入がおすすめです。
一方あまり利用しない、値段が高すぎるといった場合は、レンタルのほうが安く済みます。
まとめ
本記事は除雪機について解説しました。
雪が積もる地域では必須のアイテムですが、きちんと選び方を理解していないと、購入後の満足感も下がってしまいます。
以下の特徴に当てはまる除雪機はおすすめしません。
- 中古
- 電気・バッテリー式
- 左右独立型のハンドル
上記の特徴に注意し、満足できる除雪機を見つけてください。
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