絵の技術を上達させるには、日々の勉強は欠かせません。
しかし、参考書を買って絵は上達するのか、疑問に思う人も少なくないでしょう。
いくつもの出版社から絵の参考書は販売されていますが、なかには買ってはいけない参考書もあります。
そこで本記事では、買ってはいけない絵の参考書や逆におすすめの参考書を、実際に使用したユーザーの感想とともに紹介します。
買ってはいけない絵の参考書の特徴
買ってはいけない絵の参考書には、いくつかの特徴があります。
絵の参考書を購入する際は、以下の特徴に当てはまるものを避けましょう。
文字数が多い
絵を学ぶ際に、文字ばかりで絵があまり掲載されていない参考書はおすすめしません。
どれだけ文字で説明されても、実際の構図や描き方を視覚的に理解できなくては、イメージが掴めません。
理想的な参考書は、イラストを見つつ文章でも理解できる参考書です。
たとえば初心者には「ヒロマサのお絵かき講座<顔の描き方編>」のように、マンガ形式で描き方を説明している参考書が分かりやすいでしょう。
「キャラ魅せメイキング 美少女イラスト×肌・髪・瞳・服の質感表現」のように、見開きの右ページにイラスト、左ページに文章の説明がある参考書もおすすめです。
内容が難しい
絵を描いたことのない人が、内容が難しい参考書をいきなり購入するのはおすすめできません。
参考書の内容を理解できてはじめて、自分の絵に落とし込めます。
まずは自分が理解できる内容の参考書を選びましょう。
絵が上達してきたら、徐々に参考書の内容を難しくするのがおすすめです。
ポーズ集の割合が多い
絵の参考書には「ポーズ集」もありますが、初心者が購入するのはあまりおすすめできません。
「ポーズ集」とは、人物やキャラクターをさまざまな構図で確認できる参考書です。
しかし、フィギュアや人物など、実際に立体のものをさまざまな角度から描くことで、ポーズ集の代用になります。
他には映画やアニメなど、動画を一時停止して描いてみるのもおすすめです。
まずは描いてみて、さらに多くの物体を描きたいと感じてからポーズ集を購入しても遅くないでしょう。
買ってはいけない絵の参考書のメーカーってあるの?
買ってはいけない絵の参考書のメーカーはあるのでしょうか。
ここでは以下4つのメーカーを口コミとともに紹介します。
インプレスの参考書はどう?
「暮らしをより豊かに楽しくする」をテーマに、紙の出版だけではなく、電子出版も手掛けています。
インプレスは、難しい内容をイラストや図解を使って解説する参考書が多いです。
絵に関する参考書も多く出版されていて、見やすいと評判です。
中でもロジカルデッサンの技法は、センスに頼らずに絵を描きたい人にぴったりでしょう。
SBクリエイティブの参考書はどう?
SBクリエイティブは、ライトノベルが人気の出版社です。
他にも参考書やビジネス書も多く出版しています。
公式サイトでは無料の試し読みができるので、購入前に気になる本を確認できます。
イラスト用の参考書も多く出版されているので、探してみてください。
グラフィック社の参考書はどう?
グラフィック社は美術技法やデザイン、漫画技法などイラストに関する出版が多いです。
漫画のようなキャラクターの描き方の本だけでなく、より本格的なデッサンの本もあります。
水彩画や油絵、デッサンなどの参考書が欲しい人におすすめです。
マイナビ出版の参考書はどう?
マイナビ出版は、幅広いジャンルの出版物を販売しています。
絵の参考書も多く出版しており、その中でも「ダテナオト」さんが書かれた本はおすすめです。
何冊か出版されていますが、どの本もAmazonで軒並み高評価を得ているので、ぜひ手にとってみてください。
マイナビ出版は参考書の評判が良く、わかりやすいのでおすすめです。
絵の参考書を買って失敗したエピソード
当サイトで募集して集まった絵の参考書の失敗エピソードを紹介します。
MDNコーポレーション「イラスト、漫画のための構図の描画教室」
動きのある絵の描き方や、強調したいモチーフに特化した説明があるのですが、やや専門すぎて実践したり真似るには難しすぎます。
つちや書店「シャープペンではじめる! 大人のスケッチ入門-日記30日でマスター」
解説は詳しいようで結果しかわからないので、はじめにどう描いていいのかわからない。
廣済堂出版「1日3時間×60日で絵が上手になるデッサンノート」
絵画クラブに入会し、周りの生徒との画力の差に愕然。デッサン力が落ちると自覚し、この本を買ったが、1日3時間、60日ではデッサンは上手くならなかった。
スカルプターのための美術解剖学
筋肉や骨の構造が中心の内容で、グロさが全面に出ていて、参考書としては違和感を感じたため。
エムディエヌコーポレーション「Photoshopで描く 漫画、イラストのための背景画の教科書」
絵が上達したくて買ってみたが、使いこなせなかった
絵の参考書を買うなら逆にどれがいい?
ここからはおすすめの絵の参考書として、以下5つの商品を紹介します。
商品名 | 出版社 | 販売価格 | 対象の描き方 |
---|---|---|---|
鉛筆一本ではじめる人物の描き方 ロジカルデッサンの技法 | インプレス | 1,782円 | アナログ |
プロ絵師の技を完全マスター キャラ塗り上達術 決定版 | インプレス | 2,178円 | デジタル |
加々美高浩が全力で教える「手」の描き方 | SBクリエイティブ | 1,210円 | アナログ |
モルフォ人体デッサン 新装コデックス版 | グラフィック社 | 2,420円 | アナログ |
イラスト解体新書 | マイナビ出版 | 2,069円 | デジタル |
インプレス「鉛筆一本ではじめる人物の描き方 ロジカルデッサンの技法」
「鉛筆一本ではじめる人物の描き方 ロジカルデッサンの技法」は「絵心がなくても描ける」をテーマに書かれたデッサンの参考書です。
鉛筆一本で始められるので、道具をまだ集め切れていない初心者におすすめです。
本のタイトルのとおり「ロジカルデッサン」といって、描き方を論理的に解説してくれます。
そのため、頭にスッと入りやすく、本書を読み込めばデッサンのコツが体系的に学べるでしょう。
センスに頼らず「ロジック」で描きたいと考えている人にこそおすすめできる1冊です。
インプレス「プロ絵師の技を完全マスター キャラ塗り上達術 決定版」
インプレスから2冊目のおすすめが「プロ絵師の技を完全マスター キャラ塗り上達術 決定版」です。
こちらは1つ前に紹介したデッサンの本とは違い、タブレットやパソコンを使った絵の参考書になっています。
「キャラクターは描けるけど、キャラ塗りで映える作品にならない」と悩む人におすすめの1冊。
また、以下の限定ダウンロード特典もついているので、満足度が高い1冊です。
- レイヤー別完成イラスト
- カスタムカラーセット
- カスタムプラン
- 練習用線画
670件もレビューがあるのに評価「4.4」なのは、安心して購入できる理由のひとつでしょう。
SBクリエイティブ「加々美高浩が全力で教える「手」の描き方」
「加々美高浩が全力で教える「手」の描き方」は、アニメ遊戯王のキャラクターデザインを担当した「加々美高浩」さんが執筆した参考書です。
手の描き方にフォーカスし、大まかな形の取り方や筋肉のつき方以外に、演出の方法まで幅広く学べます。
ひとえに「手」といっても「男性と女性」や「赤ちゃんと老人」、「感情の起伏」によって描き分けなくてはいけません。
そういった描き分けのコツを学びたい人に、ピッタリの参考書でしょう。
グラフィック社「モルフォ人体デッサン 新装コデックス版」
「モルフォ人体デッサン」は、「人体デッサン」の名の通り、人体の描き方を学べる参考書です。
人体におけるパーツごとの描き方、筋肉のつき方を学べます。
本書は、生物の構造や形を研究する学問「形態学(モルフォロジー)」を用いたデッサン法が取り上げられています。
デッサンに関する内容が多めで、他の参考書より文字での解説が若干少ない傾向です。
絵でわかりやすくなっていますが、文章でも理解したい人は一度試し読みしてからの購入がいいかもしれません。
マイナビ出版「イラスト解体新書」
「イラスト解体新書」は「絵は描けるんだけど、なんだか変な気がする」と感じたときに、ぜひ本書を読んでみてください。
人体のバランスのとり方から、顔や身体ごとの描き方まで、詳しく丁寧に解説されています。
人物編・構図編と2章立ての構成なので、順を追って学んでいけるでしょう。
著者「ダテナオト」さんの出版本は、すべてがAmazonで評価「4.0」以上を獲得していて「分かりやすい!」と人気です。
絵の参考書に関するよくある質問
絵の参考書を購入する際は、以下3つの質問をおさえておきましょう。
イラストの描き方の本で子供向けはありますか?
想像力を伸ばしながら勉強できる参考書が、子供向けにおすすめです。
理論やテクニックばかり紹介している参考書ではなく、よりわかりやすく絵を学べるものがいいでしょう。
色の使い方やさまざまな描き方を学べる「楽しみながら才能を伸ばす! 小学生の絵画 とっておきレッスン」がおすすめです。
癖がついていない子供のうちから描き方の勉強をしておくと、すんなりと頭に入ってくるでしょう。
イラスト構図を勉強するのに参考書は必要ですか?
イラスト構図の勉強にも参考書はあったほうがいいでしょう。
模写をしたり、風景を描き続けたりするだけでも多くを学べます。
しかし参考書には、プロの構図の取り方や考え方が記載されています。
やみくもに描き続けてコツを掴むより、本を購入して学んだほうが早く上達できるでしょう。
デジタルとアナログで必要な参考書は変わりますか?
デジタルとアナログでは必要な技術が変わるため、それぞれで参考書も変わってきます。
構図やシワの描き方など、どちらにも応用できる内容はあります。
しかし使用する道具が違うため、描き方も根本から違ってくるでしょう。
自分が練習したいジャンルに合った参考書で学んでいきましょう。
まとめ
本記事は絵の参考書について解説しました。
参考書で勉強することで、さらに技術を伸ばせるでしょう。
しかし、以下の特徴に当てはまる絵の参考書はおすすめしません。
- 文字数が多い
- 内容が難しい
- ポーズ集の割合が多い
上記の特徴に注意し、満足できる絵の参考書を見つけましょう。
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