普段使いからアウトドアまで幅広く使えるSUV。
さまざまな用途に使えるため、多くの方が購入を考えるでしょう。
車の定番ともいえるSUVですが、なかには「買ってはいけないSUV」も存在します。
そこで本記事では、買ってはいけないSUVや逆におすすめのSUVを、実際に使用したユーザーの感想とともに紹介します。
自分に合った一台を見つけましょう。
買ってはいけないSUVの特徴
ここでは、買ってはいけないSUVの特徴とその理由を解説します。
乗り心地が悪い
重心の高いSUVは、空気抵抗や振動を受けやすいです。
そのため長時間乗っていると疲れたり、車酔いが起きやすくなります。
乗り心地が悪いもうひとつの要因は、多くのSUVに採用されている「ラダーフレーム」です。
車の構造は、大きく2つに分けられます。
ひとつはフレームとボディが一体となった「モノコックボディ」。
もうひとつは別々のフレームとボディを合体させた「ラダーフレーム」です。
モノコックボディとラダーフレームには、以下のようなメリットとデメリットがあります。
構造 | メリット | デメリット |
---|---|---|
モノコックボディ | 軽量で大量生産できる | 衝撃に弱い |
ラダーフレーム | 衝撃に強い | 重心が高く、振動が伝わりやすい |
ラダーフレームは「強度がある分、振動が伝わりやすい」という特徴があります。
多くはラダーフレームを採用していますが、中にはモノコックボディを導入しているSUVもあります。
代表的なモノコックボディの製品は以下の通りです。
- スズキ ハスラー
- トヨタ RAV4
- メルセデスベンツ GLSクラス
通勤やお出かけなど普段使いの人は、モノコックボディがおすすめです。
アウトドアや山道などの険しい道路を走る人は、強度のあるラダーフレームのSUVを選ぶといいでしょう。
燃費が悪い
SUVは車両重量が重く、排気量も多くなります。
その分燃料の消費が激しく、燃費が悪いモデルも存在します。
購入する際は、排気量も必ずチェックしましょう。
ガソリン代を抑えたい人はハイブリッド車を検討するのがおすすめです。
たとえばトヨタの「ヤリスクロス」のガソリン車とハイブリッド車の燃費を比較すると、以下のとおりです。
車種 | 燃費(WLTCモード) |
---|---|
ガソリン車 | 18.8km/L |
ハイブリッド車 | 27.8km/L |
ガソリン車とハイブリッド車では、燃費に9kmの差があります。
SUVを購入する際は、燃費のよさもしっかりと確認しましょう。
用途に合っていない
SUVには以下5つのタイプがあります。
- クロスオーバーSUV
- クロスカントリーSUV
- ミドルSUV
- コンパクトSUV
- 軽SUV
用途に合ったタイプを選ばないと、使いにくさに不満を感じるはずです。
以下の特徴を参考にし、目的に合ったタイプを選びましょう。
タイプ | 特徴 | おすすめの使い方 |
---|---|---|
クロスオーバーSUV | 「走行性能」と「利便性」を備えたSUV。 | 普段使いで一般道路をよく使う人 |
クロスカントリーSUV | オフロード(悪路や山道など)を想定したSUV。走りにくい道でも力強い走りを実現。 | アウトドアによく行く人 |
ミドルSUV | クロスオーバーSUVのうち、全長4,800mmまでのボディサイズをミドルSUVと呼ぶ。乗り心地がよく、荷物をたくさん積めるため、普段使いにおすすめ。 | 普段使いで一般道路をよく使う人 |
コンパクトSUV | ボディサイズが全長4,400mm以下のSUV車を指す。SUVの中では比較的燃費がよく、車両価格も安め。 | コストを抑えたい人 |
軽SUV | 軽自動車のSUV。狭いところでも操作がしやすいサイズと維持費の安さが特徴。 | コストを抑えたい人 |
買ってはいけないSUVのメーカーってあるの?
ここからは「買ってはいけないSUV」を以下5つのメーカー別に見ていきます。
トヨタはどう?
トヨタは、以下10種類のSUVを取り揃えています。
- RAIZE
- YARIS CROSS
- COROLLA CROSS
- C-HR
- RAV4
- HARRIER
- HILUX
- LAND CRUISER PRADO
- RAV4 PHV
- LAND CRUISER
「RAIZE」の価格がもっとも低く「LAND CRUISER」がもっとも高級です。
「RAIZE」は、コンパクトながら大容量の収納スペースが魅力です。
普段の買い物はもちろん、旅行の大きな荷物もしっかり入ります。
「YARIS CROSS」は、路面に応じて走行モードを変えられる「マルチテレインセレクト」機能を搭載。
「一般道路」「滑りやすい路面」「凹凸の激しい路面」の3つのモードを自由に変えられ、路面に応じて運転をアシストします。
口コミでは「燃費のよさ」や「走りやすさ」、「かっこいいデザイン」に関する声が挙がっています。
日産はどう?
日産は以下4種類のSUVを用意しています。
- X-TRAIL
- ノート AUTECH CROSSOVER
- KICKS e-POWER
- NISSAN ARIYA
「ノート AUTECH CROSSOVER」は、コンパクトなクロスオーバータイプ。
日産の独自技術を生かしたリヤモーター最高出力のパワーで、雪道でも安心の走行性能を備えています。
さらに全高155cm制限の立体駐車場にも対応するサイズ感が特徴のモデルです。
「KICKS e-POWER」は、コンパクトSUVの中でトップクラスの荷物のスペースを確保しています。
電気自動車の「NISSAN ARIYA」は大容量のバッテリーを搭載し、1回の充電で470kmのロングドライブを楽しめます。
口コミでは「スタイリッシュなデザイン」や「走行可能距離が長い」という声が多く挙げられていました。
ホンダはどう?
ホンダ唯一のSUVである「ヴェゼル」。
ガソリン車と、電気自動車に近いハイブリッド「e:HEV」を用意しています。
e:HEVは、シーンに合わせて3つのモードを使い分けられます。
- EVモード:発進時や街中での走行時は、モーターのみで走行
- ハイブリッドモード:加速時や坂道などでパワーが必要なときは、エンジンで発電した電気によりモーターを駆動して走行
- エンジンモード:高速道路などでは、エンジンだけの力で高速走行
他にも3つの「ドライブモードスイッチ」で異なる加速感を楽しめます。
- NORMALモード:一般道で、快適かつスムーズな走り
- SPORTモード:曲がりくねった道で、俊敏でダイレクトな走り
- ECONモード:高速道路で、パワフルでなめらかな走り
ヴェゼルは環境にも配慮し「平成30年排出ガス基準75%低減レベル」に認定されました。
口コミでは「乗り心地のよさ」や「室内の静かさ」に関する声が挙がっています。
スバルはどう?
スバルは、以下3種類のSUVを用意しています。
- XV
- FORESTER
- OUTBACK
「XV」は、ドライバーの操作に迅速に反応し、ハンドル操作を減らしてくれます。
その結果、SUV特有の「揺れの感じやすさ」を改善しました。
「FORESTER」は、路面に合わせてモードを変えられる「X-MODE」を搭載。
滑りやすい道では「SNOW DIRTモード」、タイヤが埋まりやすい道では「DEEP SNOW・MUDモード」を選択できます。
路面に合わせた走行モードにより、どのような道でも快適な走りを実現しました。
「OUTBACK」は、安全面にこだわったモデルです。
2021年には、JNCPAによる「自動車安全性能 ファイブスター賞」を獲得しました。
JNCPAとは、交通事故削減を目的とする、国際的慈善団体のプロジェクトです。
JNCPAは、自動車の安全性能を数値化し、評価しています。
OUTBACKは「衝突安全性能評価」と「予防安全性能評価」ともに最高の「Aランク」を獲得しました。
また、スバルの総合安全によって「死亡重傷事故数を10年で約50%低減」させた実績もあります。
口コミでは「乗り心地のよさ」や「運転のしやすさ」が好評でした。
レクサスはどう?
レクサスは、以下4種類のSUVを取り揃えています。
- UX
- NX
- RX
- LX
「UX」は、レクサスのSUVで本体価格がもっとも低く、燃費のよさが特徴です。
コンパクトなクロスオーバータイプで、ガソリン車とハイブリッド車の両方を用意しています。
「NX」もガソリン車とハイブリッド車、さらにプラグインハイブリッド車まで取りそろえています。
プラグインハイブリッドは外部から充電ができ、電気モーターのみで長く走行できるのが特徴です。
電気モーターの充電がなくなった場合は、エンジンで走行できます。
「RX」は「安定した走り」と「振動を抑えた乗り心地のよさ」が特徴です。
ボディの強度を高めることで揺れや振動を減らし、ロングドライブでも疲れにくい快適な乗り心地を実現しました。
レクサスのSUVの中でもっとも高級クラスの「LX」。
ラグジュアリーなデザインと、どのような道でも走りやすい走行性を兼ね備えた一台です。
口コミでは「高級感のあるデザイン」や「走りやすさ」に関する声が挙がっています。
SUVを買って失敗したエピソード
当サイトで募集して集まったSUVの失敗エピソードを紹介します。
スバル フォレスター
主人はこれがかっこいいと思って満足しているようですが、私はこういうデザインの車はどこ乗って行くのも良いとは思えなかったので、買ってから後悔しました。もっと落ち着いたデザインの方が良いと思ったというのがあります。
トヨタ C-HR
コンパクトSUVの分類でサイズ感は小さく、小回りが効き運転しやすい車種ではあったものの、後部座席が狭くファミリーカーとしての利用には適していなかった。また運転席から見た後部視界も悪かったので、斜め後ろの死角が多かった。
トヨタ ハリアー
収納スペースが思ったよりも狭く、運転している時にストレスを感じることが多かったです。例えばドリンクホルダーがシフトレバーの手前にあることによって、不快感が増すことがありました。自分の運転は度々シフトチェンジの操作をすることがあって、その度にドリンクホルダーに大きめのタンブラーを置くとシフトチェンジをするそのタンブラーが邪魔するので、ドリンクホルダーがあっても大きめのタンブラーは置けません。これがかなり運転の際のストレスになっていて、購入した際に失敗したと思っている点です。
トヨタ ハリアー
車高が高いので、大人はまだしも特に子供は乗り降りが難しいですし、小さい子供がいたので乗り降りが危なくて気を使う事が多く、失敗したかなと思いました。また大きいので車内は広いイメージがありましたが、車高が高くて本体が大きいだけで予想以上に狭く感じるのも気になりました。
日産 エクストレイル
私自身はとても気にっていて、小学生低学年のこども2人にも使い勝手がよいと自負しているのですが、最近「失敗だったかも」と本当に思っています。それはまだ先と思っていた介護問題で発覚しました。座席が高く、車いすにのせた義父を座席に移すときに、本当に苦労しています。投げ入れるような感じになり、毎回つらいです。
SUVを買うなら逆にどれがいい?
ここからはおすすめのSUVとして、以下4つのモデルを紹介していきます。
車種 | メーカー | 全長×全幅×全高 | 車両重量 | 総排気量 | 乗車定員 | WLTCモード燃費 | 新車価格(税込) | 中古車価格帯(目安) |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
ハリアー | トヨタ | 4,740×1,855×1,660mm | 1,690kg | 2.487cc | 5名 | 22.3km/L(ハイブリッド)15.4km/L(ガソリン) | 2,990,000円〜 | 73.7万円〜 |
ラングラー | ジープ | 4,870×1,895×1,845mm | 1,960kg | 1.995cc | 5名 | 10.0km/L(ガソリン) | 7,040,000円〜 | 439.7万円〜 |
ハスラー | スズキ | 3,395×1,475×1,680mm | 840kg | 0.658cc | 4名 | 22.6km/L(ハイブリッド) | 1,365,100円〜 | 33万円〜 |
エクストレイル | 日産 | 4,690×1,820×1,740mm | 1,510kg | 1.997cc | 5名 / 7名 | 15.0km/L(ハイブリッド)13.2km/L(ガソリン) | 2,482,700円〜 | 15万円〜 |
トヨタ ハリアー
「ハリアー」は、エレガントな見た目と走行性能を兼ね備えた都市型のSUVです。
軽量かつ強度の高いボディによって、振動や騒音を減らすことに成功。
さらに防音素材を多く使用し、高速道路でも静かな室内空間を実現しました。
ラゲージスペースは「ゴルフバッグ3つ分」の収納が可能です。
日々の買い物や、お出かけなどでも活躍します。
安全面では、歩行者や車両とぶつからないようサポートする機能を搭載。
レーダーとカメラで危険を察知し、警報ブザーで知らせます。
ブレーキを踏めなかった場合は、自動でブレーキがかかる「プリクラッシュブレーキ」が発動し、衝突を回避します。
さらにオプションで、いつでも利用可能なオペレーターサービスの追加が可能です。
通常の「オペレーターサービス」と、より手厚い「オペレーターサービスPlus」があります。
オペレーターサービスでは、行ってみたい場所をリクエストすると、目的地を検索してナビに送信します。
オペレーターサービスPlusでは、目的地の案内だけでなく、ホテルやレストラン、国内航空券の手配も可能です。
旅行や出張などで知らない場所に来ても、安心して楽しめます。
口コミでは「乗り心地のよさ」や「室内の静かさ」などが多く挙げられていました。
ジープ ラングラー
パワフルなデザインと、走破性を兼ね備えたジープの「ラングラー」。
前後のタイヤに駆動力を分散させる「フルタイム4×4システム」を導入し、険しい道でも走りやすいモデルです。
「エアロダイナミクス性能」を導入し、ボディまわりの空気が滑らかに流れるように配慮して空気抵抗を軽減。
その結果、車内の振動を抑え、快適性がアップしました。
安全性能では、以下のような先進テクノロジーを導入しています。
- アダプティブ クルーズ コントロール:速度を自動調節し、先方車両との安全な車間距離をキープ。
- 前面衝突警報:センサーで他の車体の急接近を検知し、音と表示で警告。ドライバーがブレーキを踏まない場合は、自動ブレーキが発動。
- 駐車サポート:カメラやセンサーを駆使して死角にある他の車両や障害物を検知。
オーナーの声としては「気分が上がるデザイン」や「どのような道でも走りやすい」などの声が挙がっています。
スズキ ハスラー
スズキの「ハスラー」は、カラフルなボディと広い室内空間が魅力です。
カラーは2トーンで、13色からボディと屋根の色をカスタマイズできます。
ラゲージスペースは、用途に合わせて自由自在にアレンジ可能です。
座席を倒せば、サーフボードやスキー板なども載せられます。
また汚れや水に強い素材を使用しているので、アウトドアで汚れてもお手入れが簡単です。
ハスラーは燃費のよさも特徴です。
モーターを搭載した「マイルドハイブリッドシステム」を採用。
減速のエネルギーを効率よく使い、加速時にエンジンをアシストします。
その結果、ガソリンの使用を抑えて低燃費に貢献します。
またハスラーは、自動車重量税が50%減税される「エコカー減税対象車」です。
購入者の声としては「運転のしやすさ」や「かわいらしい見た目」が好評でした。
日産 エクストレイル
日産車の中でもっとも多くの先進技術を搭載している「エクストレイル」。
運転をサポートする以下のような機能があります。
- プロパイロット:高速道路での渋滞走行を車がサポート。
- インテリジェント ライドコントロール:車の動きを予測し、振動を低減。乗り心地と安心感を向上させる機能。
- インテリジェント エンジンブレーキ:ドライバーのブレーキ操作をアシスト。
- インテリジェント パーキングアシスト:スイッチを押すだけで、指定した枠の中への駐車をアシスト。
詳しくは公式サイトを参考にしてください。
さらにエクストレイルは、アウトドアや旅行なども安心のラゲージスペースを用意しています。
ミドルサイズのSUVの中で、トップクラスの荷物量を積み込めるようになっています。
ラゲージスペースとシートは防水仕様になっているので、雪や雨で濡れたまま座ってもお手入れが簡単です。
購入者の声としては「先進技術の安全性」や「乗り心地のよさ」などが挙げられています。
SUVに関するよくある質問
SUVを購入する際は、以下の2つの質問をおさえておきましょう。
SUVってそもそもなに?
SUVは「Sport Utility Vehicle(スポーツ・ユーティリティ・ビークル)」の略です。
日本語に訳すと「スポーツ用多目的車」という意味になります。
SUVには以下の特徴があります。
- 悪路での走破性が高い
- ラゲージスペースが広く、荷物をたくさん積める
- 悪路でも地面と接触しないように車高が高い
SUVはアウトドアに適した利便性の高い車両で、普段使いからアウトドアまで幅広く使えます。
SUVは、以下5つのタイプがあります。
- クロスオーバーSUV
- クロスカントリーSUV
- ミドルSUV
- コンパクトSUV
- 軽SUV
目的に合わせたタイプを選びましょう。
SUVの選び方は?
SUVは普段使いからアウトドアまで幅広く使える車種です。
用途に合わせ、必要な機能をチェックしましょう。
- 普段使い:荷物の積める量や運転のしやすさ
- アウトドア使い:走りにくい道での走行性能
- 家族使い:乗車人数や荷物の積める量
普段使いは「クロスオーバーSUV」や「ミドルSUV」。
アウトドア使いは「クロスカントリーSUV」がおすすめです。
家族使いはそれぞれのタイプの中で、サイズの大きいものを選ぶといいでしょう。
他にもコンパクトサイズで、コストを抑えたい人は「コンパクトSUV」や「軽SUV」がおすすめです。
まとめ
本記事では「買ってはいけないSUV」について解説しました。
SUVは、普段使いからアウトドアまで幅広く使える点が特徴です。
良いSUVを選ぶために、以下の点に注意しましょう。
- 乗り心地が悪い
- 燃費が悪い
- 用途に合っていない
満足できる1台を見つけ、ドライブを楽しみましょう。
コメント